木のまな板に変えました

まな板

 

ヒラノさんのブログ、「簡素な暮らし」を読んで感化された私。早速我が家を見まわしたところ、一番気になったのが樹脂のまな板でした。
いつも見えるところに置いてあり、気になってはいたものの、なんとなくそのままに。

樹脂は水分を吸収しないため、衛生的な点で良いと思いますが、うちのまな板の場合は見た目に美しいとは言えませんし、包丁で切った時の刃あたりがいまいち。

それとたまに漂白はしているものの、黒ずんできた時の感じがあまり気持ちの良いものではありませんでした。そこでまな板を木のものに変えようと。

しかし、まな板は僕も門外漢。
探してみると、ひとくちに木のまな板といっても木の種類も様々。何が良いのかさっぱりでした。

結局上の写真のまな板にしたのですが、いろいろと調べて自分も勉強になりましたので、ここにまとめておきたいと思います。

さて、先ほどまな板は門外漢、と言いましたが、実はmoyaisでもパン切り台として、いわゆるカッティングボードは扱っているのです。以下は自宅で使っているもの。

パン切り台

 

こちらのカッティングボードは丸型でサイドがカットされており、また溝がありますが、食材を切る時に使うという意味ではまな板と同様です。では、まな板とカッティングボードでは具体的に何が違うのでしょうか。

1. まな板とカッティングボードの違い

まず用途の違いがあります。まな板は魚や肉、野菜を切る時に用いられ、主に台所で使うもの。 そして、カッティングボードはパンやチーズ、ケーキを切る時に用いられ、 主に食卓の上に置いて使われるためのもの。

カッティングボードは食卓で使われるものだから、基本調理道具としてのみ使われるまな板よりも、見た目にこだわったものが多いわけですね。

そうすると、より洒落ているカッティングボードをまな板代わりに出来ないか、と思いますよね?

しかし、まな板とカッティングボードでは、その用途の違いから使われる木の材質も違うのです。

2.木の種類

まずはまな板に使われる主な木をあげてみます。

・桧(ヒノキ)
・ひば
・イチョウ
・ホウノキ
・スプルース

 

個人的にぱっと思いつくところでは、やはり桧(檜)です。 色が白くて杢目も美しく、香りも良い。そして桧には気分を落ち着かせる効果があったり、抗菌作用もあります。

この桧(檜)にも名の知れたところでは木曽檜、吉野檜、東濃檜などがあり、特にランクが高いものは、日本三大美林の一つ、木曽檜のもの。天然のものでは樹齢300年を超えるものなどもあるようです。人工の檜に比べると杢目の密度がとても細かいのが特徴。上の材の中では比較的値段が高めです。(ただしどの木にも言えることですが、1枚板か合板か、何年寝かせたか、杢目、サイズの違いなどによって値段は変わってきますので、天然の木曽檜と言っても値段はピンキリです。)

またヒバはこれまた日本三大美林の一つで青森ヒバのものが知られています。 特徴として、ヒノキチオールという精油を持っており、これに抗菌作用があります。 ひのきやイチョウと比べてもこの抗菌作用が強力なんだそうです。

そしてイチョウの木。 イチョウの木はひのきほどに杢目が美しくは無いものの、 適度に柔らかく、弾力があり、粘りあるために、包丁を傷めず、 また水はけも良いため、まな板の材質として最適と言われています。

また、桧は匂いが食材にうつりやすいことからプロの料理人はあまり使いませんが、食材に匂いがうつりづらいことからプロの料理人でも使うようです。 (ただし、いちょうにはオスメスの木があり、メスの木のほうが匂いが強く、オスの木はほとんど無臭でこちらのほうがまな板には適しているようです。)

朴の木(ホオノキ)は、イチョウのように水気に強く、水切れが良い ことからプロの料理人でも使うようです。 ただし、桧のようには杢目は綺麗ではありません。

最後にスプルース。

スプルースは別名アラスカ桧と言って、北米の木材です。 ただし桧という名前はついているものの、桧の仲間ではなく、松科なんだそうです。

これも刃あたりがよく、水切れが良い、水気に強い、材質が美しい、といった点で まな板に向いており、よく使われています。結構安価なものも多く売られています。

他にもありますが、まな板の材として比較的多く使われているものをあげました。 実はこれらの材には共通点があります。

それは、針葉樹であるということです。

3. 針葉樹と広葉樹

針葉樹は葉の先が尖っていて細い葉っぱを持ち、広葉樹は幅広い葉っぱを持ちます。(ただしイチョウは葉っぱの形は幅広いが例外的に針葉樹。)

そして英語では針葉樹をソフトウッド、広葉樹をハードウッドと言うように、針葉樹林は柔らかくて軽く、広葉樹は固くて重いと言われています。その違いは木を構成する細胞と細胞の間に入る空気の隙間の割合にあり、針葉樹は空気の割合が高く、広葉樹はその逆で割合が低いために一般的に針葉樹は 軽くて柔らかく、広葉樹は重くて固いとのことです(例外はあるようです。)。

(参考:MOKUZAI.com)

先に述べているように、まな板は刃を傷めないような柔らかい木であることが求められる。だから針葉樹の木が使われるのです。

それでは、広葉樹はまな板には使われないのでしょうか。

その広葉樹が使われていることが多いのがカッティングボードです。

4. カッティングボード

パン切り台

 

カッティングボードは、基本的に食卓で使うもので、パンやケーキ、チーズなど、主に水気の無いものを切るためのものですので、水に強くなくてはという必然性はありません。

そして、食卓で使うものであることから、杢目や質感が美しかったり面白い広葉樹が多く使われます(考えてみれば自分の好きな木材をあげると、ナラ(オーク)、ウォールナット、ケヤキなどみな広葉樹です。)。

また、カッティングボードの場合、刃先がぎざぎざのパン切り包丁も使います。 柔らかい木だとパン切り包丁に負けてしまうため、あえて固い木を使うということもあるようです。

そういうわけで、カッティングボードには、まな板にはあまり使われない広葉樹の木が使われるのです。 その材には、ウォールナット、チェリー、メープル、チーク、トチノキなどがあります。(ちなみに上の写真のものはトチノキです。)

さて、話がカッティングボードのほうにそれてしまいましたが、最後にまな板の話に戻りたいと思います。

5.使ってみて

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前述したように、今回選んだのはイチョウの木のまな板でした。

桧は事務所のほうに小さめのものが一つあるので(あまり使ってなかったのですが)、青森ヒバ、ホオノキ、イチョウで考えたのですが、たまたま木材屋さんが端材の白太を使い、富山のイチョウの木で作ったまな板を安価で入手できました。

イチョウの木でもきちんとしたものは赤身と言って木の中心に近い心材を使います。白太というのは樹皮に近い部分で、心材に比べると水を含みやすく、耐久性や強度に劣るということで、決して良いものではないですが、それでも10年はもつといいますし、安いのはポイントでしたので。それと木材屋さんがそういった端材、あるいはそれに近いものを使い、利用者がそれを安く手に入れて使うことができるのは、良いことだと思うのです。

杢目は素晴らしいというほどのものではありませんが、それでも樹脂のものと比べると見た目も断然に良いです。

そして使ってみると包丁の刃あたりが思った以上に素晴らしい。とても気持ちが良いんです。

匂いははじめこそ結構したのですが、何日か使って今はほとんど気になりません。

水の切れはどうでしょう、他と比べているわけではありませんので、ちょっと分かりません。水で濡らすとしばらく表面が濡れた感じになります。これは白太であるからかもしれません。

それと、早速ですが、水で濡らさずに魚を切ってしまったので、ちょっと部分的に黒ずんでしまいました。この黒ずみは洗剤では落ちず、調べてみると塩と酢を使うとあり、試してみたのですが駄目。そこで重曹を買ってきたのですが、よくよく調べてみると重曹だと余計に黒ずんでしまう場合があり、使えずでした。あとレモンの皮、ともあったのでそれはまた今度試してみます。まぁそこまで黒ずみを気にしているわけではないのですが、何が効果があるのかは知っておきたいと思いまして。それと余談ですが、試しに家で使っている小鹿田の湯呑みと伊賀焼の土鍋を重曹を使って綺麗にしようと試みたのですが、少し黒ずんでしまいました。すごく気になるほどにというわけではないのですが。ただ水分を吸収しやすい陶器には使わないほうが良さそうです。それはまた別の機会に書きたいと思います。

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あと洗剤は、これは今うちではまな板に限らずですが、天然原料を使っているものを使っています。水を吸収するものですから、合成洗剤は避けたいところです。そんなことも、丁寧な暮らしの一歩かなと思っています。

とにかく、手間はまた少しだけかかるようになりましたが、変えがたいものが得られましたよ!もし樹脂のまな板を使っているようでしたら、木のまな板も検討されてみてはいかがでしょうか。

イマノ

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