簡素な暮らし 第5回

これまで「物は少なく」「マイナスの暮らしを」という内容を書いてきましたが、大好きな民藝・手仕事のものはやはり年々増えていきます。これは「簡素な暮らし」に矛盾するように思えますが、「好き」が深まるほどに本当に気に入ったものだけを買うようになってきました。

また、大量生産・機械生産の安い物を購入することに比べると、その土地の自然を生かして作られた手仕事のものを購入することは、作り手と地方の文化や歴史を支えることにも繋がります。手仕事フォーラムを創設した故・久野恵一さんが手仕事で社会を変えようとしていたように、民藝の理念を受け継いだ作り手と、真の豊かさを求める使い手が繋がることで少しずつ日本の暮らし方は変わっていくのではないでしょうか。

今回のテーマは「飾らずに飾る」。

我が家にある手仕事のものを写真でいくつかご紹介するなかで、良い手仕事のものは鑑賞のために飾る必要がなく、自然のものとともに置き、使うだけで十分だということをお伝えできれば、と思います。

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食器棚です。よく使ううつわは手前に。

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玄関の下駄箱の上にも家族の写真とともに手仕事の物をいくつか置いています。

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松本民芸家具のリーチチェア。池田三四郎さんの精神が生きる家具はそこにあるだけで美しく、たくましいです。

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キッチンのカウンターには大きめのお皿を並べています。使わない時は果物を入れたり、自然のものを置いたりと活躍しています。

健やかさ、簡素さ、誠実さ、丈夫さ。手仕事と人間に必要なものは一緒。忘れがちですが人間も自然の一部であるということを、手仕事とともに暮らす中で思い出します。

簡素な暮らしの連載は今回で終わりにしようか、と思っていたのですがもしかしたらまた続くかもしれません。

では。

ヒラノ

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