簡素な暮らし 第8回

手しごと・民藝のうつわや日本の工藝に出会って5〜6年経ちますが、その間「なぜ他のものではなく、手仕事・民藝なのか?」を自問自答しています。

たまに見る雑誌の「器特集」には素敵な器がたくさん並んでいます。パラパラとめくりながら、「どれも良い。けれども民藝のうつわが私を最も惹きつけるのはなぜ?」と考えはじめると頭がぐるぐる。すっきりとひとつの答えには辿り着けません。

美しいから?
それもあります。歳をとってもずっと変わらず美しいと思える。手仕事・民藝のうつわにはそういう魅力があると思います。

でも一番の理由は
「残したい日本の暮らしと日本人の美意識が在るから」
と言えそうです。

27521657232_dda80ab4f1_z

意識的につくられた「個性を強調するもの」ではなく、その土地の長い歴史と民衆の暮らしの中で、自然の流れの中で生まれてきたもの。
その土地から採れる材料で作られてきた、その土地ならではのもの。

でも残念ながら、手仕事すべてがそのような自然の流れでつくられているとは限りません。手仕事でつくられていても、他の土地の材料を使っているものや、デザイナーとのコラボレーションなどでその土地の技と伝統が生かされていないものもたくさんあります。

そのような状況のなかで故・久野恵一さんは作り手と密な関係を築き、その土地の技と伝統があらぬ方向へ行かないようプロデューサーとしての役割も果たしてきました。そういった久野さんの基準をクリアしているからこそ、もやい工藝やmoyaisの器は安心して選ぶことができます。moyaisとしてはそのような土台をしっかりと守り続け、お客様にはただリラックスして「いいな。使いたいな。」という理由で器を選んでいただければと思っています。

使うことで残る日本の暮らしがある。
使うことで残る日本の美しさがある。

moyaisについて(久野恵一さんからのコメント)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。