柳瀬朝夫さんのそばがき碗

上の写真は数年前にmoyaisに入荷した小鹿田焼・柳瀬朝夫窯のそばがき碗です。

そばがき碗とはその名の通り、「そばがき」を食べるための器です。「そばがき」はそば粉とお湯を練り混ぜたお団子状のもの。生醤油をかけて食べるのが常で、江戸時代まで庶民はそのようにしてそばを食していました。特に薩摩ではかつてそのような器がたくさん作られていて、久野恵一さんは龍門司焼の職人さんに骨董品の見本を持っていき、そばがき碗を再現してもらったのでした。龍門司のそばがき碗はボウルのような形ですが、小鹿田のものはやや形が異なります。


詳細は分かりませんが、小鹿田ではこのような形で昔から作られていたようです。

この器を使ってそばがきを食べてみることにしました。
そば粉にお湯をかけ、お箸でぐるぐる。あっという間にできました。

急須、湯呑み、箸置きもすべて柳瀬朝夫さんのもの。独特の奔放さと素朴さがあります。
そばがきは不思議な食感で、正直に言いますと「麺に進化してくれてよかった」と感じました。

それでも、色々な発見があり面白かったです。そば粉はかなり弾力があるので、ある程度深さと捏ねるスペースのある形状が適していること。調理してそのまま食べることができ、さらにお茶なども飲むことができるため、当時の貧しかった庶民にとっては重宝したであろうことなど、実感することができました。

お雑煮やスープなどにも適していて、ひとつあるととても便利な器です。

龍門司焼・そばがき碗(鹿児島県)

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