先週大分県日田市に位置する小鹿田焼の里を訪ねてきました。
ちょうど共同窯の窯焚き後で、坂本浩二さんとご家族が焼き上がった器を窯から出していました。
小鹿田にある10軒の窯元のうち5軒が共同で使っている共同窯は、上の写真のように「袋」といわれる8つの部屋に分かれています。
まだポカポカと暖かいの窯の中を見せていただきました。中はこのように棚板で仕切られています。昔は大きい壷や甕がほとんどだったため、仕切ることはなかったそうですが、今は注文のほとんどがカップやお皿などの小物になりました。そのため大物は一度の窯焚きで2~3しか焼けないそうです。
窯のそばに置かれている薪。
小鹿田の窯焚きは約60時間、数人で交代しながら付きっきりで火を見守ります。
薪を入れながら経験と感覚、火の色で窯の中の温度を判断するそうです。
焼き上がったばかりの器が並ぶ坂本義孝窯。
「どんなに経験を積んでもうまくいくときがあれば、いかないときもある。」
それが登り窯の難しさであり、面白さでもあります。
予想もしない迫力ある出来になることもあれば、火の強さで器が変形したり、壊れたりしてしまうことも。
人の力でコントロールできないところに小鹿田の美しさと力強さがあらわれることを改めて感じる旅でした。
今回はじっくり作り手さんと話し、インタビューしましたのでまた後日公開します。
そして次は是非窯焚きレポートをしたいと思います。