石見焼・嶋田窯の器

この夏、久しぶりに石見焼・嶋田窯の器が入荷しました。

石見の土質は鉄分が少なく、非常に硬いのが特徴です。磁器に近い半磁器のようで、その水漏れがしにくい土質を利用して、塩を入れる甕(かめ)や藍甕、大きな水甕(がめ)など野外に放置する大きな粗陶器(あらとうき)を製作してきました。昭和に入りプラスチックの台頭や、水甕の需要がなくなったことにより、大きなものではなく、小さな日用雑器を作るようになった嶋田窯。今ではさまざまなものが販売されていますが、moyaisでは久野恵一さん(もやい工藝の初代オーナー)が生前プロデュースした、石見の硬質な土を生かした伝統的な形を残す器を取り扱っております。

今回入荷したものは、味噌甕(売り切れました)、丼、おろし皿(小と中サイズ)です。

石見の土は多孔質ではなく、空気を遮断し塩分を浸透させないため保存容器づくりに適しています。

石見の土に並釉という透明釉を掛けて還元焼成すると、このなんともいえない透き通った緑色になります。

今回は鉄分が浮き出て錆色になっていたり、貫入が入っていて透明感があったり、と大変美しい上がりです。

同じ色の丼も釉薬に濃淡があり面白い表情です。濃い部分には一層貫入が入っていて、民藝らしい自然性と偶然性をもつ器だな、と思いました。

丈夫で、お手頃で、美しい。
昔ながらの日本らしさ、庶民の使う器の素朴さを一層感じられる嶋田窯の器をぜひご覧ください。

石見焼・嶋田窯(島根県)

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