柚木沙弥郎の「鳥獣戯画」

神奈川県立近代美術館葉山で行われている柚木沙弥郎の「鳥獣戯画」を見てきました。

柚木沙弥郎さんは民藝との出会いを機に染色の道を志し、以降70年以上も創作活動を続けてきました。工芸と美術、西洋と東洋、作家と職人といった対立的な見方への葛藤、区別を超えるべく、染色にとどまらず絵本や版画など幅広い表現の自由な創造を続け、現在96歳にしてなお新たな創作に挑戦しています。

大きな展示ではありませんが、型染布や絵本の原画、立体作品、絵巻など柚木さんの捉われない精神を感じられる作品群でした。日々出会う喜びや美しさを素直に受け取り色と形に変える創作は、まるでキラキラと目を輝かせて虫を見つめる少年を見ているようで、胸が躍りました。作品群は民藝とは趣を異にするものですが、柚木さんの創作の姿勢に「今見ヨ、イツ見ルモ」という柳宗悦の精神に通じるものを感じました。

展示は9月8日(日)まで。美術館のすぐ後ろには葉山の海が広がっています。夏の終わりに自由な心に触れてみるのはいかがでしょうか。

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